Equilibration (part 2)


計算が終わると2、3のファイルをディレクトリに得るはずである。そのファイルの内容は以下の通りである。

1. wt1mg_eq_v.rst <-- 次の計算のためのrestart file
2. wt1mg_eq_v.crd <-- 保存された snapshots
3. wt1mg_eq_v.out <-- 種々のエネルギー項や温度その他を含むoutput file

この equilibration でのゴールはシステムの温度を 100K から 300Kにすることである。結果を検討するために出力ファイルから温度の項を抜き出しプロットする。

コマンドラインから:

$ grep TEMP wt1mg_eq_v.out | awk '{print $6, $9}' > temp.dat

とすると時間と温度の情報が output file から抜き出され temp.dat に保存される。好きなグラフソフトでこれをプロットする。Excelでは下記のようになる。最後の二つのデータは平均とrmsなので除外する。

システムの温度が 10 ps シミュレーションの間に徐々に上がっているのがグラフから分かる。ただじゅうぶん近いけれどまだ 300K にはなっていない。つぎに水の密度を実験値に合わすためにシステムの圧力と温度を平衡化させる。 インプットファイルは: :

Constant pressure constant temperature equilibration stage 2
 &cntrl
  nstlim=5000, dt=0.002, ntx=5, irest=1, ntpr=500, ntwr=5000, ntwx=5000,

  temp0=300.0, ntt=1, tautp=2.0,
 
  ntb=2, ntp=1,

  ntc=2, ntf=2,
 
  nrespa=1,
&end

新しいインプットファイルは前のものとほとんど同じであるが、黄色で示した部分のみが変更されている。最初の変更部分は先のシミュレーションの続きをしようとしており、 restart file から velocity information を使うために変更されている (ntx=5, irest=1) 。 さらに当方性の位置スケーリング (isotropic position scaling ntp=1 )による定圧 (ntb=2) 条件を使い、不要なパラメーター (tempi and ig) を取り除いている。定圧下シミュレーションでは respaオプションを使用しない。 このファイルを "eq_pt2.in" として保存する。準備が出来たので実行を開始する。(ptは圧力、温度の平衡化を行ったと言う意味)

実行は:

$ sander -O -i eq_pt.in -p wt1mg.parm7 -c wt1mg_eq_v.rst -r wt1mg_eq_pt.rst -x wt1mg_eq_pt.crd -o wt1mg_eq_pt.out

cp12で温度を上げてグラフにすると下記のようになる。 


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