Equilibration (Part 5)


データ分析はどの分子動力学シミュレーションプロジェクトにおいても最も標準的でない部分である。 trajectory を解析するために自分のプログラムを書く人も多い。しかし、標準的な trajectory の扱いには、canalとptraj で十分に対応出来る。このセクションでは一般的なptraj の取り扱いを行う。

1. fixing AMBER trajectory:

100psに相当するMD trajectory を収集する。 UIUC によるVMDによりその trajectory を見ることが出来る。しかし映像をみると water box がしばらくすると拡散するのが分かる。この拡散は trajectoryをptrajで再イメージ化すると簡単に修正出来る。

Initial:

Final:

rajectory の再イメージ化の入力は

trajin wt1mg_eq.crd
center :1-154
image center familiar
rms first out wt1mg_eq_rms.out :3-152@CA
trajout wt1mg_eq_nice.crd nobox

であり、ptraj.inとして保存後、ptrajを下記のように実行する。

$ ptraj wt1mg.parm7 ptraj.in

基本的には、ptrajはsanderにより作られたオリジナルの trajectory ファイルを読み込み、centerをタンパクのmass中心に置き直し周期境界boxをきちんと正方形に作り直す。最後に、それぞれのフレームのrmsdを最初のフレームを参照し計算、両端の残基を除いた C-alpha原子に重ね合わせる。結果の 重ね合わされたフレームはそれぞれの端にあるbox情報を除いた wt1mg_eq_nice.crdとして書き出される。

スクリーンには下記のようなメッセージが出力される。

....
....
....
Processing AMBER trajectory file wt1mg_eq.crd

Set 1 ..........

PTRAJ: Successfully read in 10 sets and processed 10 sets.
Dumping accumulated results (if any)

PTRAJ RMS: dumping RMSd vs time data
 

RMSDプロットによりバックボーン構造が20psで定常状態に達していることが分かる。ついで production data の収集をする。


和田野:2015. 1. 9 現在、こんなグラフは得られていない。

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